平成15年(2003年)青柏祭解説

 写真集 

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4月27日撮影
 ・飾り制作風景 (1.36MB)

4月29日撮影
 ・飾り、人形制作風景 (1.77MB)

5月2日撮影
 ・人形宿(2.30MB)

5月3日撮影
 ・魚町デカ山飾り付けその1 (1.60MB)

 ・魚町デカ山飾り付けその2&鍛冶町、府中町 (2.05MB)

5月4日撮影
 ・本山 (1.92MB)

5月5日撮影
 ・裏山 その1 (1.9MB)

 ・裏山 その2 (1.43MB)



 出し物紹介

府中町
  義経千本桜
<人形>−  源 義経
       静御前
       佐藤 忠信


 この作品は「仮名手本(かなでほん)忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」と並ぶ三大名作。この段は義経の家来忠信と狐の忠信が登場してメルヘン的な劇世界を創造する名場面である。
 頼朝の怒りを受けた義経は静御前の同行を許さず、初音の鼓を託して流浪の旅に出る。そこへ頼朝の家来が追いつき静御前を捕らえるが、忠信が駆けつけて助かる。義経は忠信に彼女の守護を頼む。
 その後義経が匿われている川連法眼舘(かわづらほうがんやかた)へ忠信が訪ねて来る。義経は静御前の安否を問うが、忠信は彼女の守護を依頼されていないと答える。その時、静御前ともう一人の忠信が到着するが忠信の姿が消えている。不審に思う義経の前で静御前が初音の鼓を打つと忠信が現れ「私は鼓初音の皮になった狐の子で親を慕い忠信に化けて鼓に寄り添い静御前も守った」と語る。
 義経は狐の親を思う心に感動して、鼓を与える。狐はお礼に義経を襲う横川一味を狐の通力で翻弄した末、鼓を胸に故郷の山へ帰る 。

−鍛冶町−
  先代萩御殿之場
<人形>−  政岡
        松前 鉄之助
        仁木 弾正

 この作品は伊達家のお家騒動を脚色した人気歌舞伎狂言。
 藩主が隠居した後、仁木弾正一味が幼い君主鶴喜代の暗殺を企てるが、乳母の政岡はわが子千松に毒味させ万全を期している。
 弾正に味方する栄御前が見舞いに訪れ菓子を勧める。食べない鶴喜代に代わって千松がわざと菓子を食べるが、八汐は千松を無礼と咎めて刺し殺し、毒が入っていたことを隠す。
 千松の死に動じない政岡を見て鶴喜代と千松が入れ替わっていたと勘違いした栄御前は、政岡を味方にしようと弾正に味方する者の連判状を預けて帰る。政岡が一人になって悲しむのを見た八汐は図られたと政岡に斬り付けるが逆に殺される。この騒ぎに鼠が連判状を銜えて逃げる。床下で警護する松前鉄之助がその鼠を捕らえるが、それは弾正が妖術で化けた鼠だった。彼は鉄之助の目を妖術で眩ませ、連判状を取り返して悠々と去っていく。
 妖しいこの場面は、役者の演技の見せ所として有名である。

−魚町−
  大岡政談天一坊
<人形>−  大岡 忠相
        天一坊
       赤川 大膳
 

 今から300年前、南品川の山伏常楽院に寄寓する天一坊が時の将軍八代吉宗のご落胤と名乗って浪人を集め、人々から金を集めた。代官伊奈半左衛門が取り調べた結果偽者と判明した。この事件が大岡越前守と結び付けられ「大岡仁政録」の一つとなり、講談師神田伯山が連夜語り、大ヒットし、「天一坊蔵」を建てたと言う。
 このヒットに刺激され、河竹黙阿弥作「扇音々(おおぎびょうし)大岡政談」が誕生した。紀州加田浦のお三婆は娘が吉宗の愛を受けて妊娠、母子共に死んだが、吉宗のお墨付きと短刀を持っている。天一坊はお三婆を殺してそれを奪い、ご落胤になりすまして浪人赤川大膳、元九条関白家の家来山内伊賀亮を軍師に、将軍との対面を要求した。
 伊賀亮の弁舌に破れた大岡越前守は自分の命を賭けて、水戸黄門に10日の猶予を願い、調査するため家臣を紀州へ派遣する。
 越前守があわや切腹という場面で、家臣が生き証人を連れて帰る。後はおなじみ見事な大岡裁き。歌舞伎にもなった名場面である。


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