制作風景(飾り)        魚町 3/May/2004



 魚町の飾りつけに取り掛かる。今年は「王政復古江戸城引渡」。場面を想像しながら飾り付けしていく。


 早々に城を上げて大屋根から固定する。柱の位置がなかなか決まらないのは毎年のことだが微妙に難しい。
 下からは親方の指示が飛ぶが、上では慣れた人間が親方の指示を受けながら回りに指示を与える。配置場所を決めかねていると怒号も飛んで来る。


 屋根の位置さえ決まれば後は比較的早い。今年はかなりスムースか。


 ほとんどの飾りが上がって細かい部分の調整に移る。細かい部分になるとみんな指示を待つ。「どうすればいい」などと悩んでいる暇も無く日暮れ前に仕上がるように汗を流す。


 昨年も同様だったが、支えるものが無い場所へ飾りを設置することがある。「ここはわからん。後は任せたぞ」とたいていはこちらへ任される。しかしもう慣れたもので、何をどうすれば良いのかはほぼその場で決断できる。
 これから祭りを支えていく若者たちが創意工夫して難問もこなして行って欲しいのだが、案外難しい場所を受け持つと若者は近寄ってこない。。。


 城の石垣は固定できる場所が無く、かなり悩んでいた様子。
 結果的には支えるための貫を作り出して固定。


 主要な部分はほぼ完了。ここから細かい部品へ移る。


 軒下や地場の隙間など下から見ると手を加えるべき部分は少なくない。
 どの場所をどのようにするか考えながら休憩に入る。


 この顔を見るとどうもまだ余裕があるらしい。。。(爆)


 完成間近になると観客も増えてくる。そろそろ試し曳きの時間か。


 正面の地場が最後。左右で傾斜も異なるため今回は段差を覚悟して取り付ける。安易に外れたり捲れたりすることの無いように角材で押さえる方法を採用。臨機応変に取り付け方法も変化する。




 試し曳き前に一体の人形が上がった。飾りに映える人形である。


 この時点の人形は縄で括られているものの固定はされていない。全ての人形を上げてからそれぞれの向きを確認し適切な位置で固定する。


 人形宿からの回収も重要な仕事。飾り付けが一段落した時点で人形を集めに回る。


 こちらは府中町。
 回収した人形を一時的に御披露目。


 こちらは魚町にて回収した人形。
 神輿が来て祝詞が終わるまで待つ。


 さあ、後は人形を飾るだけ。最後の一頑張り。


 同時に点検も行う。まだ試し曳きだけだから揺れも体験していない状態だが、事前に分かるものは早めに手を入れる。


 江戸城は完成度が高いと感じた。
 横で映える松の木も神を降臨させるに相応しい配置か。


 鍛冶町の様子を確認。
 今ひとつ進捗は鈍いか。




 こちら府中町は既に朝山の準備万端。雨に備えて人形にはシートも被せてある。
 シートが要らぬほどの天候になってくれれば良いと願うのみ。