制作風景(飾り)        魚町 25/Apr/2004

この画像はVodafone/V601Nのデジカメモードで撮影したものです


 部材の構成が決定した後、色塗りが始まる。ほとんどの部材は色あせているか、同じ色が作り出せないため全て塗りなおしになる。
 完璧に作り上げたい意欲が湧き出す瞬間でもある。

 下地を塗っていくと味気ない飾りが出来てくるが、何年も携わっていると自然に完成した飾りが見えるようになってくる。「格子は何色?」「ここは細いのか?」配置によって線の太さなどが異なるため確認が入る。質問者は既にイメージが出来ている。

 今年の魚町の場面は春。季節の彩りも表現せねばならない。飾りの周りを彩る山々の景色は緑濃い春をイメージさせる。

 「山がかり」も痛みが激しい。修復しながら色を塗り仕上げていく。
 今年は雨に遭いそうだから、さらに痛むか。


 今年は新調した「城」を乗せる。「江戸城」である。
 紙を貼り終えた城は色塗りの為に持ち運ばれる。

 「あのね、これ結構重いのよー」

 こちらは補修して下地を塗り終えた部材。ここからさらに細かな色づけが必要。

 「ふむふむ」妙に納得しながら色の配置を確認する。境目もより慎重に検討。「ここは少し地面が見えるはずだな」

 地面を加えて屋根に取り掛かる。かなり細かい作業となる。

 塗りつぶせば良いと言うものでもなく、結構やり直しが出る。