平成12年(2000年)青柏祭
 人形、飾り作成風景

 魚町の「山蔵(やまぐら)」。この倉庫にデカ山と飾りなどが保管されている。「地山作り(デカ山の骨組み)」が始まると作業場となる。
 この二階では飾りの作成や「木遣り」の練習などが行われる。



 今年の魚町は背景が「富山湾」である。海の雰囲気を出すための思案と苦労の最中。
 毎年場面の設計に基づいて「飾り(背景)」の制作が行われる。使い回す材料も多いが、破損も激しく毎年手直しが必要である。「本山」の魚町は飾りのきらびやかな部分を誇張させるため、小物の細工も多い。人手と時間のかかる仕事である。



 人形はこうやって骨組みから藁を丁寧に巻き上げて作っていく。こつや力の要る伝統的な制作風景。できあがる人形には「息吹」を感じる。



 「地山(じやま)」と呼ばれる骨組みのデカ山。この後むしろを貼り付けると「ムシロ山」と呼ばれる。地山づくりは釘を1本も使わない。また組み上げるには「蔦」を使う。デカ山の振動を押さえ、バランスを保つ技術も「蔦」によって生きてくる。
 向かって正面から見ると左右に突き出た部分「トンガリ」がある。この東側(左側)は船の舳先をかたどったもの。
 一番下の写真で左右の車の間に見えるのが「地車」。直角に方向を変えるときには左右の車を梃子で持ち上げ、地車を使って方向転換する。